平成12年12月10日〜19日

北海道旭岳・強化合宿

北海道旭岳温泉クロスカントリーコース

 12月11日、午前3時45分JR酒折駅集合。7時40分羽田空港到着,8時25分発JAS193便で旭川空港に10時25分到着。空港より旭川駅までバスで向かい、そこより15時10分発旭岳温泉行きバス出湯号に乗車し、16時45分、積雪60cmの旭岳温泉えぞ松荘に到着する。今回の強化合宿には少年男子選手6名、少年女子選手3名が参加した。

  12月12日,合宿1日目はオフィッスミブラのレッスンを受講する。旭岳のクロスカントリーコースはクラシカル用3.5km,フリー用コース3.5kmが別々に設定されている。どちらもえぞ松荘から10分程のところにある。 元全日本スキー連盟ナショナルチームコーチの桜田孝さんの指導の下,午前の練習はスケーティング,午後はクラシカルのレッスン,夜はえぞ松荘の大型プロジェクターで練習時のビデオを上映しながらミーティングを行う。植田選手と真明選手

  12月13日はミブラレッスンが休講のため、各自自主トレーニングとする。寒波が来襲し、氷点下17度という本州では経験したことのない気温を体験し、この雪温に合うワックスの持ち合わせがなく不自由する。

  12月14日、ミブラレッスンの2日目、午前はスーパーを中心にスケーティングの講習、午後はダイアゴナル、一歩滑走を中心にクラシカルの講習を受ける。練習後、男子は桜田さんより腹筋を主体とした補強トレーニングの指導を受ける。翌日筋肉痛で笑えないほどヘビーなものであった。この日、午後5時に山梨県スキー連盟の中安監督が合流する。 午後8時からのミーティングで桜田さんが各選手にしたアドバイスは次のとおり。
  ・ スーパーでは板をすばやく雪面から離す。1本の板に長く乗ることはイメージしなくてもよい。
  ・ ワックスは3回以内、かつスキーを履いてから20分以内で決めること。
  ・ 練習時には止まらないこと。
  ・ 基本姿勢を早くマスターしないと次のステップには上がらない。
  ・ フォームを考えながら滑らないこと。その場で直すこと。
  ・ クラシカルはバタバタ音を出さない、乾いた音になるようにする。
  ・ 腹筋運動は継続すること。
以上。

吹雪の中で  12月15日、この日より中安監督の指導の下に、走り込みの練習に移る。寒波は過ぎ去ったが、それでも気温マイナス10度、雪温マイナス7度である。練習はレベルにより,AグループとBグループに分けて行う。
 午前はクラシカルでAグループは14.0km(3.5km×4周)、Bグループは10.5km(3.5km×3周)のグループ走を行うが、なかなか足並みが揃わず,選手たちはすぐにバラバラになってしまう。
 午後はスケーティングでAグループは14.0km(3.5km×4周)、Bグループは10.5km(3.5km×3周)のグループ走を行う。スケーティングの方が選手たちはいい顔をして滑っている。この日、初めて厚い雲が割れて青空が見え、旭岳が姿を現した。しかし、旭岳を見るのはこの日が最初で最後であった。

 12月16日、 この日の朝は氷点下9度。宿舎のおばさんが「今日は暖かいですね。」「・・・?」
 午前は吹雪の中で耐久走を行う。Aグループは21.Km、Bグループは17.5km。強度は10分の7くらいのグループ走。走り終えた選手のまつ毛が凍りついていた。
 午後は、休養とする。昼食後、アイスクリームを食べながら練習のビデオを見て、イメージトレーニングする。しかし、1時間もすると選手たちは眠りについてしまった。中安監督は自室でせっせと年賀状づくりに励む。丸茂選手と佐藤選手

 12月17日、午前はクラシカルで7kmタイムレース。その後40分間走流し。午後はスケーティングで7kmタイムレース。スタートはパシュート方式。そして60分間走流し。右肩故障のため途中棄権した選手1名、コースを間違えて遭難しかけた選手1名が出た。コンディショントレーニングはすっかり日の落ちた中でのランニング、そして補強練習。だんだん無口になっていく選手たちに、疲労のいろが見え始める。

 12月18日、午前はスケーティング、午後はクラシカルで、悔いの残らないように自由練習とする。ただし、女子選手は午後はお休み。夜のミーティングでは毎日自分の滑っているビデオを見てフォームチェックをする。時々ビデオが凍って映らない箇所がある。 部屋の窓の下には毎日キタギツネがやって来る。長かった合宿も明日で終わりだ。練習の合間にハイポーズ

 12月19日、午前11時 15分、えぞ松荘を後にする。12時50分旭川着。昼間なのに氷点下10度。食事とショッピングを楽しみ午後4時35分、旭川空港へ。午後6時に旭川空港を飛び立ち、午後8時羽田空港到着。山梨学院附属高校の五味先生にバスで迎えに来ていただく。甲府に着いたのが午後11時。興奮しているのか帰宅できるのが嬉しいのか、選手たちはバスの中でずっと大騒ぎであった。

 


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