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平成20年8月22日〜24日・長野県野沢温泉村

夏季強化合宿

雨の野沢温泉村オリンピックスポーツパーク・ローラースキーコースにて

夏休みの締めくくりは、夏合宿で。

 8月22日から24日の3日間の日程で、今年の冬季国体の会場にもなった長野県野沢温泉村にて、夏季強化合宿を行いました。
 日本の蒸し暑い夏は、長距離の練習には不向きです。また、酷暑の中でのハードなトレーニングは、かえって体調を崩すことになるので、普通、夏場は練習量を落とします。しかし、いつまでも練習量を落としていると、シーズンに向けての走り込みのタイミングを逃してしまい、1月からの試合期に出遅れてしまいます。
 夏から秋へ、イージーな練習からヘビーな練習にスイッチを切り替えるタイミングが、この夏季合宿になります。この合宿が終わると、山梨県の高校では2学期が始まります。身も心も引き締めて、充実した2学期を送ってもらいたいものです。

左から佐藤、田中、小野選手
はじめの一歩 。
ぼくたち、東海トリオ!
さあ、3日間がんばるぞ〜!

 8月22日、午前10時に合宿所となる民宿鈴森に集合しました。ローラースキーコースまで片道2q、ジョギングでウォーミングアップとします。ローラースキーはコーチが車で運びます。
 ローラースキーコースは比較的空いており、冬季国体のときの歓声が夢のようです。コースは1周900m、すべてコーチの目に届く場所で練習しているので、指導する上ではひじょうに都合がいい環境です。初心者はまずローラースキーに乗る基礎練習、上級者はコースの自由走を行いました。
 午後は、初心者は基礎練習、ダブルポールとダイアゴナルの反復練習を行い、上級者は、ローラースキー18qのタイムトライアルで刺激を入れました。

進藤選手
田中選手
決まったぜ、ダイアゴナル。
おっとっと、まだおっかね〜。
野沢シャンツェで朝のコントレ
町選手
タイムトライアル、3分前。
オトコ町、1位で上ノ平を激走。
夏場のランニングは水分補給が大切 
 2日目、朝のコンディショントレーニングは、宿舎から野沢ジャンプ競技場までウォーキング、そして体操。ノーマルヒルでも間近で見ると、その予想外のスケールにびっくり。
 午前の練習は、夏合宿恒例の巣鷹湖までのロードランニング、全長12q、標高差650mのタイムトライアルです。 巣鷹湖のゴール地点では雨、風とも強くなり、体の冷え切った選手をコーチ車で回収し、急遽宿舎へ帰りました。晴れていればタイムトライアルの後、毛無山山頂へハイキングに出かけるのですが、今年は残念でした。
 昼寝をした後、午後の練習はサッカーボールでリフティング大会、ちょっと息抜きも必要です。そして、ローラースキーの練習、現役の国体選手の町コーチのワンポイントレッスンがあり、高校生の選手は真剣な眼差しでした。
 なお、巣鷹湖のタイムレースでは、東海大甲府高校チームと北杜高校チームに分けて団体戦を行い、個人のタイムを合計することによって競った結果、予想に反して軍配は東海大甲府チームに上がりました。東海大甲府高校1年の小野選手の健闘が勝利に貢献したようです。慣例で北杜高校チームは罰ゲームとして、ミーティング時に全員で振り付けつきでポニョの歌を披露しました。(非公開でかなり練習していたようです。)
小谷選手と桃井選手
たまにはリフティングで息抜きを。
町コーチのレッスンです。
やっとコツがつかめてきたぞ。
 3日目は朝から本降りの雨、コントレは室内でストレッチング、雨の止む気配はぜんぜんないので、あきらめてローラースキーコースへ出発しました。雨の方が雪の状態に近いのでより実戦的な練習ができる、という説もありますが、やはりモチベーションは下がります。こういうときは、止まらないでガンガン走るしかありません。水のしぶきでローラースキーには抵抗がかかりますが、皆条件は同じです。納得のいくまで滑り込んで、雪の感覚をつかんでください。
 合宿のフィナーレは、土砂降りの中でのサッカーです。芝生が雨で滑って、サッカーだかラグビーだかわからない試合になりましたが、選手たちは楽しそうでした。6対6で10分ハーフの試合は、実はかなりきついです。「ロスタイム10分!」とコーチが告げると、選手から大ブーイング、やはりこのへんが限度でしょう。
夕食は談笑のひととき
ご飯はてんこ盛り
芝生でポールウォーキング
好きなことに一生懸命になる人生、
素晴らしいじゃないか。

  クロスカントリースキーが上達し、速く走れるようになるには、とにかくスキーが好きになることです。陸上競技では味わえない雪原を滑るスピード感が好きな人、とにかく自然の中で身体を動かすのが好きな人、スキーやポール、シューズなどのアイテムに凝る人、走ることよりウェアのファッション性に夢中になる人など、いろいろな人がいますが、好きなことに夢中になるということは生きていく上で大切なことだと思います。
 スポーツに限らず、音楽でも勉強でも仕事でも何でもいいから好きなことに一生懸命になることは、素晴らしいことだと思います。 人は好きなことに対しては、努力を惜しみません。そして、一生懸命努力すれば、必ず成果が現れます。そこで、努力することの価値を知るのです。
 クロスカントリースキーは、好きになって一生懸命努力すれば、必ず結果が出ます。努力することの価値がきっとわかる日が来ると思います。若い高校生たちには、スポーツを通じて、人生の楽しみ方をたっぷり味わっていただきたいと思います。
                               
      (中安強化コーチ)

中山選手
町コーチにつづけ
雨にも負けず・・・
広瀬コーチの美しいフォーム
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