平成19年6月24日・甲府市緑ヶ丘スポーツ公園〜千代田湖

第3回練習会・トレイルランTT

野尻・小川両コーチの講習
 緑ヶ丘〜千代田湖コース(緑ヶ丘〜千代田湖3.8km 標高差210m:千代田湖1周2.5km:合計6.3km)トレイルランのタイムトライアルTTを行いました。
 タイムトライアルの途中から雨が降り出しましたが、貴重な練習時間ですので、タイムトライアル後のポール練習と筋力トレーニングは続行しました。
 今回は野尻あずさコーチと小川壮太コーチが高校生の指導にあたりました。国内のトップクラスにいる両コーチの指導するポールウォーキング・ランニングはいたって基本的で、トップ選手だからといって特別な練習をしているのではなく、基本的な練習を積み重ねてきたことがよくわかりました。筋力トレーニングも基本的な動作をいかに忠実に実行できるかがポイントでした。
 高校生諸君は今日の練習内容をしっかりと練習ノートに記録して、毎日の練習で実践して欲しいと思います。
タイムトライアル後のストレッチング
緑ヶ丘スポーツ公園でポールウォーキング
悠聖、跳ねる。

TTの後は入念なストレッチング(千代田湖畔)

ポールウォーキング(緑ヶ丘公園)

ストックランニング、なんか、まっ、いいか。
タイムトライアル(TT)の重要性

  合同練習会において、タイムトライアルの占める割合は多いです。陸上トラックですと5000mか3000m、トレイルランでは今回行った緑ヶ丘〜千代田湖コースか富士登山競走コース、ローラースキーでは鳴沢村の富士林道か北杜市の観音平コースで行います。
  これらの決められた同じコースで何回も行うことがポイントです。同じコースでも、その日の体調によって、長く感じたり短く感じたり、後半急に疲れたり、逆に後半徐々に身体が軽くなってスピードアップできることもあります。つまり、同じコースでタイムトライアルすることにより、自分の体調を確かめることができるのです。そして、その経験がレースでひじょうに役に立つのです。ですから、練習は気まぐれであちらこちらに出かけるのではなく、決められたコースで行うのが基本です。
 次に、練習会で行うタイムトライアルの重要性について説明します。
 練習では出なかったタイムが、レースでは簡単に出てしまうということを選手の皆さんなら経験していることでしょう。これを「火事場の馬鹿力」と言います。これはレースという興奮状態に置かれることによって、人間が本能的に身体を守ろうとする力と本来持つ潜在的な能力との均衡が破られることによって起こる現象です。アスリートとは、この「火事場の馬鹿力」をいかに大きくするかを訓練している生きものなのです。
 人間が潜在的に持つ能力をレースでより大きく発揮するために、練習で頻繁にタイムトライアルを行う必要があります。みんなで練習することによりレースに近い興奮状態をつくり、決められたコースの中でその日、自分が出せる力をすべて出し切るのです。その日の体調の良し悪しにかかわらず、全力で走りきってみるのです。このような練習を繰り返すことにより、試合になると強い選手に変身していくのです。
 誰も、このような練習をすることが目的でスキーを始めたわけではないでしょう。やはりレースに出て上位に入ることが目的だと思います。 しかし、練習で行うタイムトライアルの結果(タイム)に直面することにより、練習の重要性が認識できるはずです。
 最後に、タイムトライアルを行う点での注意事項ですが、合同練習会でタイムトライアルがあるからといって、決して練習量を落としたり、休養を取ったりしないでください。これを調整と言いますが、調整するのはあくまでもレースのときだけにしてください。タイムトライアルのたびに調整していたのでは、トレーニングになりません。練習会にはぜひ、普通に練習をした状態で参加してください。タイムトライアルは順位にはまったくこだわりませんから。
                                    (中安強化コーチ)


山梨県スキー連盟トップページへ
ノルディック委員会トップページへ
戻る
次へ