国民体育大会冬季大会スキー競技会

ノルディック競技 報告

山梨県スキー連盟競技本部ノルディック部

2007年 秋田わか杉国体

第62回国民体育大会冬季大会スキー競技会

平成19年2月10日〜13日・秋田県鹿角市 花輪スキー場クロスカントリーコース

林野団長を囲んで、クロスカントリー選手団

工藤直樹選手(成年男子C)15位、 小川壮太選手(成年男子B)18位
成年男子リレーは27チーム中21位

2月8日(木)
 今年はアルペン種目とノルディック種目の会場が離れているため、ノルディック種目の選手団は出発時からアルペン選手団とは別行動となった。午後8時30分、選手8名、監督2名がワンボックス車2台に分乗して山梨を出発し、翌朝午前8時30分に秋田県鹿角市内の宿舎に到着する。交代で運転したとはいえ、さすがに12時間の走行は堪えた。
2月9日(金)
 一睡もしないまま監督2名はコースの試走と応援横断幕の場所取りに、仮眠する選手を宿舎において一足先に会場に入る。午後はそのまま監督会議に出席する。選手は監督とは別行動で試走を行う。
2月10日(土)
 今回の国体は、ノルディック選手は開会式がないため、この日はひじょうに余裕を持って調整ができた。昼食はホテルのレストランで優雅なひとときを過ごす(ランチタイムメニューで1200円)。

横断幕を張る園部監督
夕食は秋田名物きりたんぽ
仲嶋和也選手
応援横断幕を張る園部監督
夕食は、秋田名物「きりたんぽ」
少年男子10km、仲嶋選手

2月11日(日)
 【少年男子 10kmクラシカル】
 桃井一樹選手(北杜高校2年)と仲嶋和也選手(北杜高校3年)は、ともに国体初出場だった。目標であった100位以内に入ったのは桃井選手で98位、仲嶋選手は惜しくも106位だった。前回大会の清水鉄平選手(当時北杜高校3年)の92位が8年振りの100位以内の成績なので、少年男子のレベルは徐々に上がってきているといえる。
  桃井選手は1月の関東高校大会においても8位入賞しているが、まだ高校2年生なので、来シーズンの飛躍が楽しみである。

【成年男子A 10kmクラシカル】
 今年から成年になった清水鉄平選手(亜細亜大学1年)が90位だった。1週間後にアメリカ留学を控えており、準備が忙しかったのか、国体前の練習不足が現れた。これから成年選手の要となる人材なので、さらに経験を積んで成長していってほしい。

【成年男子B 10kmクラシカル】
 小川壮太選手(山梨市立日下部小学校教諭)が昨年の11位から順位を落として18位であった。今回の成年男子Bは、例年ならワールドカップに出場しているため国内にはいない選手が、2月22日から札幌で行われる世界選手権大会出場のため、国体にも参加してきた。入賞者のうち7人がナショナルチームという例年にないハイレベルな大会となり、今季好調の小川選手にとっては不運であった。
 町貴仁選手(ツル虎ノ門外科リハビリテーション病院)は36位であった。昨年8月にひざ靱帯を損傷し、国体出場も危ぶまれた状態だったが、さすが医療関係者、みごとに国体には間に合わせることができた。

桃井一樹選手
清水鉄平選手
グリップワックスはバッチリさ
少年男子10km、桃井選手
成年男子A10km、清水選手
グリップワックスはバッチリさ。
小川壮太選手
町貴仁選手
フィニッシュゾーン
成年男子B10km、小川選手
成年男子B10km、町選手
町選手ゴール

【成年男子C 5kmクラシカル】
 工藤直樹選手(工藤設計)は、昨年の9位から15位に順位を落とした。7位から20位までが14分台という激戦の中で、紙一重の力の差が発揮できなかった。SAJポイントでは参加者中ベスト4にランキングされていただけに、悔やまれてならない。成年男子Cの層の厚さを思い知った。

【少年女子 5kmクラシカル】 
 小高佑季子選手(山梨学院大学附属高校3年)が61位、谷戸綾奈選手(東海大学甲府高校3年)が64位であった。関東高校大会、全国高校総体と大会が続き、完全に集中力を欠いてしまった。モチベーションの維持が少年女子の課題である。

工藤直樹選手
小高佑季子選手
谷戸綾奈選手
成年男子C5q、工藤選手
少年女子5km、小高選手
少年女子5km、谷戸司選手
2月13日(火)
【成年男子リレー 10kmフリー×4】
 今年の成年男子リレーも、補欠なしの4名のエントリーとなった。第58回の名寄国体では22位、第59回の山形国体では20位、第60回の岩手国体では19位、第61回の群馬国体では18位と、成年男子リレーは着実に順位を上げてきた。しかし、今回は例年より多い27チームがエントリーしており、昨年よりレベルアップしない限り、20位以内も難しいことが予測された。
 1走は小川選手、いつもならスイッチが早めに入る小川選手であったが、今回はスタートから6q地点までは最後尾につき、前の選手集団を射程距離に置きながら様子を覗う余裕があった。そして、そこから一気に8人を抜く。今回はいつになく冷静なレース運びを見せてくれた。
 19位でタッチを受けた2走の工藤選手は、すぐに集団に飲み込まれてしまい、23位に後退する。しかし、成年男子リレー参加者の中では最高齢の工藤選手、各チームのエースが揃う2走区間での頑張りは見事であった。
 3走は、今年少年から成年に上がってきた清水選手。国体リレーは初体験なので、緊張して本来の力が発揮できるか心配だったが、1位順位を上げ、繰上げ出走になることもなく、22位で帰ってきた。おまけに中安監督の目の前で一人抜くという演出まで見せてくれた。タッチ後倒れて動かない清水選手に、1秒でも短縮して町選手を楽にしようとする強い使命感が感じられた。
 4走アンカーは町選手。3年前の山形国体でのアンカー勝負のデッドヒートが、まだ記憶に新しい。6q地点で前の選手を視界に捉え、そこから猛スパートをかけて、さらに一人を抜く。21位でゴールした。目標の20位以内には届かなかったが、チーム山梨のリレーメンバーは健在であることを示すことができた。
 国体リレーの成績は、その都道府県の総合力を表す指標といえる。現在48都道府県中21番目に位置することの自覚と誇りを持って、来シーズンに臨みたい。  (中安監督)
成年男子リレースタート
1走小川壮太選手
2走工藤直樹選手
成年男子リレースタート
成年男子リレー、1走 小川選手
成年男子リレー、2走 工藤選手
3走清水鉄平選手
4走町貴仁選手
町選手ゴール
成年男子リレー、3走 清水選手
4走 町選手、中安監督走る。
ゴール直後の町選手、限界を極める
追記
 2月14日午前8時30分、ホテル鹿角を出発し東北自動車道経由で帰路に着く。ところが、大会中の好天とは打って変わって猛吹雪となり、花巻インターより通行止めとなり、一般道は大渋滞。午後3時を過ぎても岩手県内から出られない。
  「今日は宇都宮のビジネスホテルでもう一泊するか。」と中安監督が言うと、高校生から「僕たち明日テスト。」の声。 監督の、餃子で一杯の期待ははかなく消えた。仕方がないので夜中になっても山梨に帰ることにする。
  一関から東北自動車道は開通し、そこからは順調に進む。中安監督と工藤選手が交代で、ほとんどノンストップで運転し、15日午前2時に山梨に無事到着する。いつ帰るかわからないノルディック選手団を寝ないで待っていてくださった林野団長、ありがとうございました。

第62回国民体育大会冬季大会スキー競技会 クロスカントリースキー競技

山梨県代表

中安正議
園部和義 佐々木浩文 清水鉄平 小川壮太 町貴仁
男子監督
中安 正議
山梨県庁
女子監督
園部 和義
東海大甲府高校

コーチ
佐々木 浩文
富士山五合目小御嶽神社

成年男子A
清水 鉄平
亜細亜大学
成年男子B
小川 壮太
山梨市立日下部小学校
成年男子B
町 貴仁
ツル虎ノ門外科
リハビリテーション病院
工藤直樹
桃井一樹
仲嶋和也
小高佑季子
谷戸綾奈
成年男子C
工藤 直樹
工藤設計
少年男子
桃井 一樹
北杜高校
少年男子
仲嶋 和也
北杜高校
少年女子
小高 佑季子
山梨学院大附属高校
少年女子
谷戸 綾奈
東海大甲府高校
 

秋田わか杉国体山梨県勢の記録(ノルディック)

クロスカントリー男子監督
中安 正議
山梨県森林環境部県有林課
クロスカントリー女子監督
園部 和義
東海大学甲府高等学校教諭
クロスカントリーコーチ
佐々木 浩文
富士山五合目小御嶽神社

ノルディック(クロスカントリー)

月 日
種 目
選手氏名
所 属
記 録
順 位

2007/2/11

少年男子
10kmクラシカル
桃井 一樹
北杜高校
33分30秒2
98/121
仲嶋 和也
北杜高校
34分18秒7
106/121
成年男子A
10kmクラシカル
清水 鉄平
亜細亜大学

32分43秒8

90/99
成年男子B
10kmクラシカル
小川 壮太
山梨市立日下部小学校教諭

29分17秒9

18/44
町 貴仁
ツル虎ノ門外科 リハビリテーション病院
32分55秒4
36/44
成年男子C
5kmクラシカル
工藤 直樹
工藤設計
14分49秒2 
15/44
少年女子
5kmクラシカル
小高佑季子
山梨学院大学附属高校
21分29秒7
61/64
谷戸 綾奈
東海大学甲府高校
23分12秒5
64/64
2007/2/13

成年男子リレー
10km×4 フリー

 1走  小川 壮太
25分28秒4
19/27
 2走  工藤 直樹
28分08秒8
23/27
 3走  清水 鉄平
29分20秒5
25/27
 4走  町  貴仁  
29分47秒7
21/27
合       計
1時間52分45秒6 
21/27

公式記録・総合成績
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