平成18年12月16日〜24日

2次強化合宿・野沢温泉村

上の平コースで全員集合

秩序ある合宿の法則 

 今年は雪不足です。でも、困ったときはさすが野沢温泉村、ゴンドラで登ると上の平には十分な積雪があり、練習には支障ありませんでした。練習メニューはかなり厳しいと思うのですが、民宿のおいしい食事と温泉が魅力なのか、県内高校のほとんどの選手が参加するのは、指導者としても喜ばしいことです。
  さて、私も年末合宿に参加するようになって20数年が過ぎました。年末のこの忙しい時期に、よく飽きもせず毎年同じような生活を繰り返しているものだと、われながら不思議に思います。昔は強化合宿といえば、強化指定選手に選ばれた者だけを集めて行っていましたが、年々選手が減少していく中で、学校単位の合宿の実施が困難となり、それならばみんな来ればいいということで、今では県内の高校生選手のほとんどが参加しています。今年も北杜高校、山梨学院高校、東海大甲府高校、そして今年からスキー部のできた韮崎工業高校の選手らコーチを含め総勢21名によって強化合宿を行いました。しかし、そうは言っても強化合宿です。練習は強化指定選手に合わせています。それについて来られない選手には、やはり帰っていただくしかありません。そのことだけは覚悟して参加してください。
 ところで、長年強化合宿に参加していると、合宿にはある法則があることに気が付きました。私がコーチになったばかりの頃、選手たちにそれぞれ役割分担を決めようとしました。しかしその必要のないことはすぐにわかりました。コーチが何も言わなくても、食事の準備や後片付けの当番、体操当番、号令係などが、いくつもの高校が集まっているにもかかわらず、選手たちの間で自然に決められていくのです。 そして、消灯時間、起床時間も特に指示しなくても、選手たちは自発的に行動しています。
 巷の修学旅行では先生方が生徒たちの飲酒喫煙にたえず目を光らせ、不寝番まで置いて対処しているという高校もあると聞きますが、当連盟の強化合宿に参加する高校生を見ていると、そのようなことがあるとはとても信じられません。クロスカントリースキーという過酷な競技をしようとする高校生は、一般の高校生より精神年齢が高く、自己管理能力に優れているのかもしれません。
 また、これまでの経験で気が付くのですが、競技力の高い選手ほど、学校の成績も良い傾向にあります。これは、サッカーの中田英寿選手や野球のイチロー選手が、高校での成績が抜群に良かったということでも裏付けられます。
 強化合宿とは、日常生活よりもはるかに自由時間が少なく、肉体的にも精神的にも大きなストレスを伴うものです。そのような環境の下では、選手たちは必然的に合理的な生活パターンを作り出し、秩序ある合宿に向かっていく法則があるようです。その秩序は、合宿を重ねるごとに整っていきます。選手たちに自由を与えたことが、結果的に自発的な秩序の形成に結びついたということなのかもしれません。

小林太郎選手

小高佑季子選手
神宮司奈央選手
北杜軍団のグループ走だ
どう?スキーにしっかり乗ってるでしょ。
見て、これがダブルストックよ!
清水鉄平選手 小川壮太選手 クリスマスケーキ入刀
トップチームのグループ走を見たか。 スケーティングは体重移動がポイントだよ クリスマスケーキ、入刀!

 

人よりも多く練習する習慣 

 今回は全期間上の平の起伏の少ないコースでの練習で、しかも基礎練習を行えるグラウンドもなかったので、グループ走や時間走などの持久的トレーニングを中心に行いました。1月の木島平の合宿では、レペテーションやインターバルなどのスピード練習を取り入れるので、楽しみにしていてください。
 さて、以前から私は、練習前のワックシングに時間をかけないこと、動き出したら止まらないことを選手たちに指導してきましたが、最近は、ワックスを何度も塗りなおすふりをして休んだり、頻繁に立ち止まって他の選手を眺めている選手がいなくなりました。逆にやめろと言うまで走り続けている選手が多くなったなと感じます。とてもいい傾向だと思います。
 いつも人より多く練習する習慣を身につけてほしいと思います。また、学校に帰ったなら、人より多く勉強する習慣を身につけてください。そして社会に出たときは、人よりも多く仕事をする習慣を身につけてください。このような習慣は、決して時間の無駄にはなりません。必ず、あなたの人生にとってプラスになるはずです。
                                     (中安強化コーチ)

桃井一樹選手
谷戸綾奈選手
基礎練習のひと時
打倒、鉄平先輩!
帽子はいらないわ。持ってて!
基礎練習のひととき
仲嶋和也選手
町貴仁コーチ
民宿鈴森の前で、韮工軍団
タイムとられていると、つれ〜な〜。
夕食は1日の最大の楽しみ
合宿最終日、生きていることの喜び

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