国民体育大会冬季大会スキー競技会

ノルディック競技 報告

山梨県スキー連盟競技本部ノルディック部

2005年 岩手りんどう国体

第60回国民体育大会冬季大会スキー競技会

平成17年2月22日〜25日・岩手県安代町 田山クロスカントリーコース

表彰台の小川壮太選手
クロスカントリー山梨県選手団

小川壮太選手(成年男子B)8位、県勢初入賞
工藤直樹選手(成年男子C)も健闘9位

2月20日(日)
 午前6時、緑ヶ丘スポーツ公園を大型バスで出発。10時間かけて安代町に到着する。
2月21日(月)
 午前8時30分よりコースの試走をする。気のせいかカッターが浅く、すぐに降雪をかぶり、スキーが渋る状態となる。午後は安代小学校にて監督会議が開催される。会議に出席した中安監督と佐々木監督は帰りのシャトルバスを間違えて新安比温泉へ行ってしまい、ついでに入浴して帰る。
2月22日(火)
 安代小学校にて、強い降雪の中、開会式が開催される。山梨県選手団で最高齢のクロスカントリー成年男子Cの工藤選手(41歳)が旗手を務める。
2月23日(水)
 【成年男子B 10kmクラシカル】
 小川壮太選手(山梨市立日下部小学校教員)が山梨県スキー連盟の悲願であった8位入賞を果たした。第51回大会の成年男子Cジャンプで丸登康男選手が5位となって以来9大会ぶりの入賞で、県内出身者としては初入賞となる。塩山中学1年のときからスキーを始めて15年、27歳にして遂に目標を達成した。
 勝負は後半にロングスパートをかける作戦でスタートしたが、5km地点ですでに設定タイムよりも1分速く、順位としては8位につけていた。後半の下りではダブルポールの推進が爆発し、9位に22秒の差をつけて堂々の8位入賞。ゴール後、精根尽き果てて倒れ、しばらく起き上がらない。直前にゴールした町選手が駆け寄って健闘を称え合っていた。
 小川選手の「入賞したい」、「雪あり県の選手に一泡吹かせてやりたい」という執念が、今シーズンの過酷な陸トレを耐え抜き、極限の集中力を培ったのだろう。今回は会心のレースであった。
 町貴仁選手(ツル虎ノ門外科リハビリテーション病院)は、20位台という目標を達成し同タイムながら29位。来年は10位台を目指すと強気に語る。彼の上半身の強さは小川壮太選手を上回る。来年が楽しみだ。

3人の工藤さん
スタートする小川壮太選手
表彰台の小川壮太選手
旗手を務めた工藤選手、プラカード係も工藤さん、隣の神奈川県の監督さんも工藤さん
スタートする小川選手 成年男子B 8位
表彰台の小川選手(一番右)
【成年男子C 5kmクラシカル】
 工藤直樹選手(工藤設計)が大健闘し、9位に入った。工藤選手は今年41歳で成年Cでもベテランの域に入るが、昨年の12位からさらに順位をあげて、自己最高成績を残した。8位入賞まであと3.3秒及ばなかったが、ソルトレイク6位入賞の今井選手らの強豪ひしめく中での9位の価値は大きい。40歳を過ぎてもさらに進化し続ける彼の肉体は、常日頃から摂生した選手生活の積み重ねによるものだろう。これから3.3秒のための1年間が始まる。
【成年男子A 10kmクラシカル】
 真明剛士選手(日本大学4年)が昨年の80位から67位に躍進、神宮司裕也選手(山梨学院大学3年)が昨年の97位から75位へ飛躍。各人、昨年の成績より10番順位を上げるという目標を大きく上回った。
  真明選手はこれまで大きな試合で力を発揮できないことが多かったが、今回は納得のいく滑りであった。後半の下りで減速しないようにすることが今後の課題だ。
  神宮司選手は昨シーズンの夏場のトレーニング不足を反省し、今シーズンは密度の濃い陸上トレーニングを消化して雪上合宿に臨み、その成果がはっきりと現れた。来年は真明選手の67位を上回りたいと強気だ。
工藤直樹選手
本庄夏奈子選手
浅川杏里選手
工藤選手 成年男子C 9位
本庄選手 成年女子A 36位
浅川選手 成年女子A 43位
【成年女子A 5kmクラシカル】 
  本庄夏奈子選手(東海大学4年)が36位、浅川杏里選手(日本女子体育大学4年)が43位だった。
  本庄選手は高校1年生の小樽国体で39位に入ったが、その後5年間スキーはしていなかった。今回の記録には本人も満足しており、2年後の秋田国体で成年女子Bになるので、入賞を狙いたいと語る。技術的な課題がまだ多いので、これからが楽しみだ。
  浅川選手も4年振りの復帰である。グリップワックスが合わなかったが、たっぷりと国体を楽しんだようだ。
町貴仁選手
真明剛士選手と神宮司裕也選手
チューンナップは入念に
監督に付き添われテントへ帰る、ゴール後の町選手 成年男子B 29位
成年男子A真明選手67位、神宮司選手75位、僕たち、高校生のときからチームメイトです。
薪ストーブのあるチューンナップルームで。
2月25日(金)
【成年男子リレー 10kmフリー×4】
 今年こそ10番台に入りたいという目標はからくも達成し、19位であった。
  4年前の飯山国体のとき、7年振りに少年男子リレーチームを編成して出場したが、最下位に終わり、翌年の妙高国体でも最下位。最下位が山梨の指定席になりかけたが、2年前、5年振りに成年男子リレーに出場し、遂に最下位を脱出し、昨年は20位まで順位を上げた。そして今年は1番順位を上げて19位となった。
リレースタート 真明選手
2走 小川選手
2走小川選手から3走神宮司選手へ
成年男子リレースタートに並ぶ真明選手、緊張!
2走 エース小川選手
2走小川選手から3走神宮司選手へ、このシーンが新聞に載りました。
岐阜、神奈川、山梨の三つ巴の闘い
19位でゴールする工藤選手
小川選手、入賞おめでとう。
岐阜県、神奈川県、山梨県の三つ巴の闘い
19位でゴールする工藤選手
小川選手、入賞おめでとう。
 1走はフリーのスペシャリスト真明選手。花粉症が悪化し、体調はいまひとつである。エース級のそろう1走でなんとか21位で帰ってくる。しかし、集団から取り残されたダメージは大きかった。
  2走はエース小川選手。23日に全力を出し切ったためか、滑りが重い。それでも20位の神奈川県に0.5秒差まで迫って、3走へタッチする。
  3走の神宮司選手は3県のデッドヒートとなった。神奈川県、岐阜県を抜いたが愛知県に抜かれる。結局1番順位を上げて20位でアンカー工藤選手へタッチする。ゴール後の一言、「競っているとやっぱ楽しい!」
  4走の工藤選手は、一人旅となってしまった。しかし冷静にペースを見極め、後半に愛知県に追いつき順位を1番上げて、19位でゴールした。
  今回のリレーは、欲を言えば15位までは可能性があったと思う。波に乗れないときの失速の恐ろしさを思い知った。また、トップ選手が23分台という高速レースに、山梨県選手は対応できなかったのも事実である。リレーで入賞を狙うためには、常時15位前後にはいなければならない。15位になるための今後の課題は明確だ。最善の努力をして来年に臨みたい。     (成年男子監督 中安正議)

第60回国民体育大会冬季大会スキー競技会 クロスカントリースキー競技

山梨県代表

中安正議45
佐々木浩文35
丸茂綾子21
真明剛士22 神宮司裕也21
成年男子監督
中安 正議
山梨県庁
成年女子監督
佐々木 浩文
富士山小御嶽神社

コーチ
丸茂 綾子
東京女子体育大学

成年男子A
真明 剛士
日本大学
成年男子A
神宮司 裕也
山梨学院大学
小川壮太27
町貴仁28
工藤直樹41
浅川杏里22
本庄夏奈子22
成年男子B
小川 壮太
山梨市立日下部小学校
成年男子B
町 貴仁
ツル虎ノ門外科
成年男子C
工藤 直樹
工藤設計
成年女子A
浅川 杏里
日本女子体育大学
成年女子A
本庄 夏奈子
東海大学

岩手りんどう国体山梨県勢の記録(ノルディック)

クロスカントリー成年男子監督
中安 正議
山梨県庁 森林環境部
クロスカントリー成年女子監督
佐々木 浩文
富士山五合目小御嶽神社
クロスカントリーコーチ
丸茂 綾子
東京女子体育大学

ノルディック(クロスカントリー)

月 日
種 目
選手氏名
所 属
記 録
順 位

2005/2/23

成年男子A
10kmクラシカル
真明 剛士
日本大学
32分35秒5
67/96
神宮司裕也
山梨学院大学

33分56秒2

75/96
成年男子B
10kmクラシカル
小川 壮太
山梨市立日下部小学校教

30分35秒1

8/40入賞
町 貴仁
ツル虎ノ門外科 リハビリテーション病院
35分15秒6
29/40
成年男子C
5kmクラシカル
工藤 直樹
工藤設計
15分17秒3 
9/43
成年女子A
5kmクラシカル
本庄夏奈子
東海大学
20分30秒2
36/50
浅川 杏里
日本女子体育大学
22分09秒5
43/50
2005/2/25

成年男子リレー
10km×4 フリー

 1走  真明 剛士  
28分40秒6
21/22
 2走  小川 壮太  
28分14秒1
19/22
 3走  神宮司 裕也
30分01秒2
20/22
 4走  工藤 直樹  
28分41秒1
18/22
合       計
1時間55分37秒2 
19/22

公式記録・総合成績
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